論文至上主義をゼロから考える〜その薬の効果はどのくらい?〜

猫好きの猫になりたい薬剤師です。どう医療に関わっていくか等々、薬剤師の一人である自身の感じたこと、考え方を投稿していきます。備忘録的な役割が大きいです。本ブログの記載内容については一切の責任を負えません。原著論文を参照して下さい。また情報の二次利用につきましては各々の責任でお願いいたします。記載内容に誤りがありましたら、ご指摘いただけますと幸いです。

海外の臨床試験の結果を日本人に当てはめられますか?

EBMを実践しようと論文を読み始めたときに、ふと『海外のデータばかりだな、日本人に活用できるのかな?』と思った。

 

今考えるとナンセンスで、どーでも良いことなのだが、当時の自分にとっては重要だった。

 

そんなとき、ある先生のコトバに横っ面をひっぱたかれた。

 

以下、一部抜粋。

『質問者は海外データはそのまま日本人に使えない、ということを主張したいのでしょうか。
それに対し私に何の反論もありません。その通りだと思います。しかし、ことさら人種差を持ち出すというところに違和感があります。
人種差は個人差の一要素に過ぎません。男女でも違いますし年齢でも違います。細かい病態も個人個人で違います。その一要素として人種を考慮することは重要です。

ただ、真っ先に人種差を問題にするというのはどうなんでしょうか。それはバイアスなのではないでしょうか。そう言いたいわけです。

これをもう少し一般化すると情報の外的妥当性の吟味ということです。

そもそも研究結果は研究に参加した平均的な人たちに対するものであって、個別の患者に適応する際には日本人のデータであろうが海外のデータであろうが個別的な適応、つまり外的妥当性があるデータなのか検討する必要があります。

人種の問題は、そういう当たり前の問題にすぎません。
エビデンスは、しょせん目の前の患者とは異なる集団での平均値に過ぎないのです。』

 

『人種間のばらつきは、人種内のばらつきに比べればかなり小さいというのが普通です。人種をことさら問題にするのは、こうした視点で考えてもナンセンスです。』

 

確かにそうだと思います。この日からEBMのStep4の実施が肝であるなということを考えるようになりました。