論文至上主義をゼロから考える〜その薬の効果はどのくらい?〜

猫好きの猫になりたい薬剤師です。どう医療に関わっていくか等々、薬剤師の一人である自身の感じたこと、考え方を投稿していきます。備忘録的な役割が大きいです。本ブログの記載内容については一切の責任を負えません。原著論文を参照して下さい。また情報の二次利用につきましては各々の責任でお願いいたします。記載内容に誤りがありましたら、ご指摘いただけますと幸いです。お問い合わせはこちらまで→【noir.van13@gmail.com】

クオリアqualiaとは?

クオリアqualia:
個々人が主観的に体験する"質(感じ)"のこと

 

以下、大辞泉より引用

→感覚的・主観的な経験にもとづく独特の質感。「秋空の青くすがすがしい感じ」「フルートの音色のような高く澄んだ感じ」など。感覚質。

 


『科学でいうところの物質は同一であっても、感じ方は十人十色』というのが個人的な解釈


ポリファーマシー polypharmacy や Potentially Inappropriate Medications (PIMs) も、ある人にとっては問題であるが、ある人にとっては何の問題もない


例えば高血圧ガイドライン2014でいうところの高血圧患者について、介入が必要と考える医療者もいれば、不必要と考える者もいる

 

この差異は血圧という検査値だけでなく、個々の患者の予後を考えているか否かであろう

 

Qualia はときに言葉よりも大切なものであるが、コトバとは切り離せない

“感じ方” を形にするために、他者へ伝えるための手段としてはコトバが必要であるからだ

 

Life is what you publish it

EBMの父 David Lawrence Sackett とは?

臨床疫学という分野を初めて確立した医師

 

著書に Clinical Epidemiology や Evidence-based medicine (以下、EBM) がある

 

EBM を実践したい、そのために理解したいと想う方は原著論文1) を読んでみてはいかがだろうか

偉大なる父の考えに触れ、何か得ることができるかもしれない

しかし何も得られないかもしれない

 

Dr. Sackett は2015年5月13日 (享年80) に御逝去されました

奇しくも筆者の誕生日です

勝手にEBMとの運命を感じています

 

1) Evidence-Based Medicine Working Group. Evidence-Based Medicine. A new approach to teaching the practice of medicine. JAMA. 1992 ; 268 (17) : 2420-5. [PMID : 1404801]

https://www.cebma.org/wp-content/uploads/EBM-A-New-Approach-to-Teaching-the-Practice-of-Medicine.pdf

 

EBM というコトバの定義は個々の解釈にあずけます

以下はBMJのサイト

http://clinicalevidence.bmj.com/x/set/static/ebm/learn/665073.html